胃腸の不調は緊張からくる?
香川県高松市郷東町 鍼灸治療院
はり灸・マッサージCalmの中原です。
仕事や学校で緊張する場面になると胃腸の不調を感じたり、慢性的な食欲不振・便秘・下痢など胃腸に関する不調は、みなさん一度は経験しているのではないでしょうか?
今回はそんな胃腸の不調に鍼灸治療がどのように効果を発揮するのか解説してまいります。
目次
◆胃腸の不調の原因は?
■蠕動運動の低下
胃腸は消化吸収を行う器官で、蠕動運動という胃腸の収縮・弛緩を繰り返すことにより、内容物を口側から肛門側へ運びます。
この蠕動運動は副交感神経(リラックス状態)が優位な時に起こり、交感神経(緊張状態)の優位が続くと低下します。
ですので、交感神経が優位な状態が続き蠕動運動が低下すると、消化不良を起こし食欲不振になったり、消化吸収が低下し、便秘や下痢の原因にもなります。
■過敏性腸症候群
ストレスや不安・緊張などの症状から、自律神経の不調をきたし、胃腸の蠕動運動が過剰に亢進されることにより、便秘・下痢を繰り返す状態が過敏性腸症候群と言われています。
緊張や精神的な不安から胃痛や下痢が起こるのは、胃腸が自律神経の支配を受けていることが大きな原因と言えるでしょう。
◆胃腸と鍼灸の関連性?
胃腸の不調に鍼灸治療はどのような効果を発揮するのでしょうか?
■血流の改善
胃腸などの臓器は、血液により栄養されており、血流不足により機能の低下を起こしてしまいます。
鍼灸治療では、身体の反応を利用し胃腸に血流を促すことができるので、血流不足からくる胃腸の機能低下を改善してくれます。
■痛みの緩和
鍼にある一定のリズムで電気を流すことにより、痛みを緩和する物質が脳内で発生することが分かっています。
さらに手足の鍼刺激は下降性痛覚抑制系という、痛みをブロックする働きを促すことが分かっており、これらにより痛みの緩和が期待できます。
■自律神経の調整
頭皮への鍼治療は、自律神経の調整を行い緊張した状態をリラックス状態へ導いてくれます。詳しくはコチラ
交感神経の過緊張により起こるとされる胃腸の不調に関しては副交感神経を優位に、緊張を緩和してあげることが改善のポイントになります。
実際に鍼治療をおこなうと、胃腸が動き「ぐるぐる」と音がなることもよくあります。
◆危険な症状!!
胃腸の不調でも危険な疾患が隠れている場合があります。
このような症状が時にはすぐに病院でみてもらいましょう。
■腸閉塞
腹痛・嘔吐・便秘・お腹がはるなどの症状がある場合は腸閉塞により腸が詰まった状態にある可能性があります。食べたらすぐに吐いてしまうなどの状態は病院で検査してもらいましょう。
■胃がん・大腸がん
胃がん・大腸がんなどのケースも腹痛や吐き気などの症状が現れることがあります。また血便などの症状がある方は早めに病院で検査してもらいましょう。
■潰瘍性大腸炎・クローン病
これらは胃腸に炎症症状が起こる難病指定されている疾患で、下痢でトイレの回数が頻回になったり、腹痛を伴うことがあります。
炎症反応によっては熱がでる場合もありますので、早めに病院で検査してもらいましょう。
◆まとめ
胃腸の不調に、自律神経の乱れが大きく関与していることが分かったと思いますが、もちろん胃腸は食生活の影響を一番に受けます。
水分補給やバランスのとれた食事が胃腸の状態を作るので、水分不足・偏食には十分気を付けましょう!!
胃腸に関する疑問点や不安な点がございましたら気軽にご相談ください。